物語のロレックス デイトナ ポールニューマンが時計史上一番金額20億円で落札!
ロレックスのデイトナは、高額な価格帯で取引されている人気のあるモデルです。その中でも特に希少なのが「デイトナ・ポールニューマン」です。
現行モデルである116500LNはセラミックベゼルが光り輝き、人気があります。また、未だに支持が厚いモデルとしては、ステンレスベゼルを備えた116520や、16520として知られているエルプリメロ搭載の名機もあります。
2017年10月に行われたオークションで「史上最高額の腕時計」として記録を更新したデイトナ・ポールニューマンは、時計の象徴として語り継がれる逸品です。
この記事では、デイトナ・ポールニューマンについて詳しく解説していきます。
デイトナ ポールニューマンとは
デイトナ・ポールニューマンは、ロレックスのコスモグラフ デイトナモデルの特定のバージョンです。この時計は1960年代に生産され、1960年代後半から1970年代初頭にかけて特に人気がありました。このモデルの特徴的なデザインは、特別なサブダイヤル配置と色彩豊かな文字盤です。
ポールニューマンという名前は、このモデルにちなんで付けられ、大変レアかつコレクターズアイテムとなっています。なお、ポール・レナード・ニューマン自身がこの時計を着用したことはなかったそうですが、彼がモータースポーツに熱中していたことから、このモデルが彼に関連付けられたと考えられています。
デイトナ・ポールニューマンは非常に希少なモデルであり、その希少性によって市場では非常に高値で取引されています。2017年には、オークションで史上最高額の腕時計として記録を更新しました。
デイトナ・ポールニューマンは、ロレックスの歴史の中でも最も有名で人気のあるモデルの一つです。その特異なデザインと希少性から、時計のコレクターや愛好家にとって非常に魅力的な存在です。
ポール・ニューマンが愛用したRef.6239は、1969年に公開された映画『レーサー』の撮影中に妻である女優ジョアン・ウッドワードからプレゼントされた時計です。裏蓋には「安全運転を」を意味する「DRIVE CAREFULLY ME」の文字が刻まれています。
この時計は、すでに非常に希少なモデルですが、ポール・ニューマン本人が身に着けていたという事実が加わると、その価値はさらに計り知れないものになります。
この刻印こそが、その独自の価値を持っているのです。
37mmのケース直径を持つ「エキゾチック・ダイアル」と呼ばれるオフホワイトの文字盤と、200までの数字が刻まれたタキメーターベゼルを備えたデイトナ初期のデザインを特徴としています。これらのデザインに加え、妻からの愛情を込めた特別な刻印もあります。
また、レーシングドライバーでもあったポール・ニューマンはこの時計を非常に気に入っており、デイトナ Ref.6239を常に身に着けている様子が度々目撃されるようになりました。
しかし、1984年を境にポール・ニューマンはデイトナ Ref.6239を身に着けなくなります。彼のファンや時計愛好家はすぐにその変化に気づき、デイトナ Ref.6239を紛失したのではないか、または壊してしまったのではないかと推測しました。
その後もデイトナ Ref.6239を身に着けている姿は見ることができず、ポール・ニューマンは2008年にガンで亡くなってしまいました。
このことから、ポール・ニューマンが身に着けていたデイトナ Ref.6239は「失われたロレックスの物語」と呼ばれ、幻の一品として崇拝されるようになりました。
実は紛失しても壊れてもいなかった!
しかし、幻の一品「デイトナ ポールニューマン」は、ポール・ニューマンの娘である「ネル・ニューマン」のボーイフレンド(当時)であったジェームズ・コックスに譲られていたことが判明しました。
左:ポール・ニューマン 右:娘のネル
現在、ジェームズ・コックスはネル・ニューマン財団の会計士として働いており、腕時計を売却して得られた金額を財団に寄付することを明言しています。このことから、コックスは今もなおニューマン一家との繋がりを大切にしていることが伺えます。
ジェームズ・コックスはポール・ニューマンから譲り受けた「デイトナ Ref.6239」を現在まで所有・保管していましたが、ニューマンの娘ネルが「ネル・ニューマン財団」を立ち上げることをきっかけに、この時計をオークションに出品することを決めました。
超高額で入札されたデイトナ ポールニューマン
「デイトナ ポールニューマン」は、映画俳優のポール・ニューマンが長年にわたって愛用していた腕時計であり、競売会社であるフィリップスを通じて、2017年10月26日にニューヨークで競売にかけられました。
この競売結果は予想をはるかに超える驚異的な高値入札となり、最終的に史上最高額となる約20.3億円(1,775万2,500ドル)で落札されました。
このオークションには世界中の資産家が参加しましたが、最終的には電話で参加していた匿名の個人がオークション開始からわずか12分後に落札したと、フィリップスは発表しています。
この価格は、これまでのロレックスの最高価格である約5億8000万円を大幅に上回り、デイトナポールニューマンが伝説的な時計であることを立証しました。
最後に
ロレックス デイトナRef.6239 ポールニューマンモデル。紛失されていたとされる幻の逸品は本物の伝説的な腕時計になりました。驚きの20.3億円の価格は、後世に語り継がれることでしょう。。。